トップページ雑誌案内(オンラインメドジャーナル)新刊一覧(年月別)近刊案内好評既刊書好評シリーズ書図書目録ヘルプ

医薬ジャーナル 2012年9月号(Vol.48 No.9)

P114(2200)~120(2206)

臨床研究

シナカルセト塩酸塩投与下における静注カルシトリオール併用療法の検討

JA長野厚生連 北信総合病院 臨床工学科 中山真由美
JA長野厚生連 北信総合病院 臨床工学科 松澤久美子
JA長野厚生連 北信総合病院 臨床工学科 水野裕樹
JA長野厚生連 北信総合病院 臨床工学科 羽片寛
JA長野厚生連 北信総合病院 臨床工学科 矢島佳代子
JA長野厚生連 北信総合病院 臨床工学科内科 塩月優子
JA長野厚生連 北信総合病院 臨床工学科医長 南聡
JA長野厚生連 北信総合病院 臨床工学科副院長/腎・透析センター長 洞和彦

                                                         
Summary

 シナカルセト塩酸塩(シナカルセト)を静注カルシトリオール(ROC)およびマキサカルシトール(OCT)と併用することにより,二次性副甲状腺機能亢進症(2HPT)の治療が従来に比べ良好にコントロールできるようになった。そして日本透析医学会(JSDT)の透析患者における二次性副甲状腺機能亢進症治療ガイドライン管理目標値の達成率も上昇した。しかし,ガイドライン管理目標値内を維持するためにシナカルセトとOCTの併用療法を継続することにより,保険適用上の不都合が生じてくる。OCTの添付文書には,「intactPTH(iPTH)が150pg/mL以下に低下した場合は投与を中止すること」と記載されている。加えて,投与回数も週3回に限定されている。そのため,投与量を減量するのには限界があり,投与の中止を余儀なくされるケースが多い。そこで本研究では,シナカルセトとOCTを併用投与中で,2HPTを合併する透析患者7例において,活性型ビタミンD静注製剤をOCTからROCへと切り替え,治療効果,維持療法が可能か否かおよびJSDTガイドライン管理目標値の達成率を検討した。試験終了時の血清リン(P)値,補正カルシウム(Ca)値,iPTH値はそれぞれ,血清P値4.7±1.4mg/dL,補正Ca値9.8±0.7mg/dL,iPTH値は135.8±49.0pg/mLであり,JSDTのガイドライン管理目標値を達成していた。ビタミンDは骨ミネラル代謝の改善のみならず,その補充が生命予後を改善するという報告があるように,多面的作用が期待されるため,透析患者にとって不可欠なものである。よって,2HPTを呈する透析患者においては活性型ビタミンD静注製剤投与を継続しながら,シナカルセトとの併用療法を行うことが望ましく,その際投与する活性型ビタミンD静注製剤はROCが第一選択薬であると考えられる。

※外字や機種依存文字は標準文字に変換して表示しております。

この文献の目次ページに移動 全文を見る

▲このページの上へ