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化学療法の領域 2018年2月号(Vol.34 No.2)

P115(293)~121(299)

特集 感染性心内膜炎のマネジメント・最新の動向

10.動物の感染性心内膜炎

Infective endocarditis in domestic animals

東京農工大学大学院農学研究院動物生命科学部門 教授 町田登(Noboru Machida)

                                                         
Summary

 感染性心内膜炎(IE)の発生は多くの動物種で報告されているが,実際に診断および治療の対象となるのは犬と猫のIEである。弁を含め心内膜を侵す感染因子のほとんどは細菌(細菌性心内膜炎)であるが,まれに真菌やリケッチアが関与することもある。犬や猫のIEは大動脈弁および/あるいは僧帽弁を侵すのがもっとも一般的である。IE発生の必須要件は菌血症であり,血液中の細菌が心内膜表面に生着・増殖することで感染が成立する。細菌が弁で増殖すると,通常,弁膜を巻き込んだ疣贅(ゆうぜい)を形成するが,弁膜を広範に破壊することもある。IEでは弁が傷害されるだけでなく,感染性あるいは無菌性の栓子が剥離・脱落して,心臓,その他の臓器や組織の血管に詰まることで二次的な病変を形成する。細菌の持続性感染にともなう免疫系の活性化は各種の免疫介在性疾患を惹起することもある。犬や猫にみられるIEの多くは急性ないしは亜急性の経過をたどり,一般に長期予後は期待できない。

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