トップページ雑誌案内(オンラインメドジャーナル)新刊一覧(年月別)近刊案内好評既刊書好評シリーズ書図書目録ヘルプ

化学療法の領域 2018年3月号(Vol.34 No.3)

P91(447)~96(452)

特集 マイクロバイオームと生体恒常性・疾患

9.腸内細菌叢と,がん,炎症,免疫

Gut microbiota, cancer, inflammation and anti-tumor immunity

金沢大学医薬保健研究域医学系革新予防医科学 助教 飯田宗穂(Noriho Iida)

                                                         
Summary

 ヒトの消化管には100兆を超える細菌が存在し,その数は人体を構成する細胞数を凌駕する。宿主は腸内細菌叢からさまざまな恩恵を受けており,腸内細菌叢が乱れ,Dysbiosisの状態になると疾患を引き起こすと考えられるようになった。動物実験の結果から,抗菌薬で腸内細菌叢のDysbiosisを誘導すると腫瘍微小環境が変化し,発がん頻度やがん免疫の効果も変化することが実証されている。臨床の場で使われている免疫チェックポイント阻害薬や,臨床試験中のT細胞移入療法の効果は腸内細菌叢に大きく影響を受ける可能性が高い。また,従来の細胞傷害性抗がん剤はがん免疫を増強することがあるが,この増強効果も腸内細菌叢により修飾される。腸内細菌叢が免疫系を介して発がんやがん免疫にどのような影響を与えるか最新の知見を概要した。

※外字や機種依存文字は標準文字に変換して表示しております。

この文献の目次ページに移動 全文を見る

▲このページの上へ