トップページ雑誌案内(オンラインメドジャーナル)新刊一覧(年月別)近刊案内好評既刊書好評シリーズ書図書目録ヘルプ

医薬ジャーナル 1998年09月号(Vol.34 No.09)

p52(2158)〜p59(2165)


MONTHLY PRESS


企 業

早期上市願い抗 HIV 薬を米社へ導出
塩野義製薬

 塩野義製薬は, 米国アグロン社に抗 HIV 薬の開発・販売に関する独占権を付与するライセンス契約に合意したことを, このほど明らかにした。
 この契約でアグロン社は日本, 韓国, 台湾を除く全世界での開発・販売権を持つ。 その対価として塩野義はライセンス料として4,000万ドルをマイルストーンで, さらに発売後は販売額に応じたロイヤルティーを受け取る。
 同薬は, 塩野義が化学合成した新規イミダゾール系化合物の経口剤で, HIV-1の逆転写酵素を阻害することによりウイルスの増殖を抑制する作用機序を持つ。 既存のアジドチミジン(AZT)などのヌクレオシド系とは異なった非ヌクレオシド系の逆転写酵素阻害薬で, 試験管内実験の結果では次のような特異性が明らかになっている。
 〈1〉HIV-1に対して強いウイルス増殖抑制活性を示すとともに, 新鮮臨床分離株及び AZT 耐性株, さらに他の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬耐性株にも抑制活性を示す。
 〈2〉同薬単独での耐性株出現は, 他の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬と比べ有意に遅く, AZT など他の抗 HIV 薬と併用した場合には明らかな相乗効果を示し, 併用することで耐性株の出現が単独の場合よりさらに著しく遅らせることができる−など。
 塩野義は米国での臨床試験責任者として, これまでにフェーズIの臨床試験を終了し, 現在フェーズI/II試験を行っている。 フェーズI試験の結果では, ヌクレオシド系薬剤やプロテアーゼ阻害剤の治療歴のある感染者でのウイルス増殖抑制活性 (ウイルス量の減少) や CD4の増加がみられ, 同薬に期待していた特徴が証明されつつある。 また副作用も少ないことがわかった。
 今回のアグロン社とのライセンス契約は, 同薬が一刻も早く患者に投与されることを願って, 抗 HIV 薬に開発経験のある同社へ導出することを決断したものという。

MONTHLY PRESS

ニュークラスの高血圧症薬の承認取得
萬 有 製 薬

 萬有製薬はこのほど, ニュークラスの高血圧症治療薬 「ニューロタン」(一般名:ロサルタン)の製造承認を取得した, と発表した。
 同薬は世界初の A-IIアンタゴニストで, 米国など75カ国で承認されている。 日本では15年ぶりに登場するニュークラスの高血圧症治療薬として期待が大きい。
 昇圧物質であるアンジオテンシンIIを受容体レベルでブロックして降圧効果を発揮するが, 1日1回投与で24時間持続して穏やかな降圧作用を示す。 また, 副作用が少なく長期の服薬ができるのも特長。

ACE 阻害剤でも並行販売実施で合意
大 日 本 製 薬
持 田 製 薬

 大日本製薬と持田製薬はこのほど, 大日本が開発・販売している持続性 ACE 阻害降圧剤 「セタプリル」(一般名:アラセプリル)を国内で両社並行販売することで合意した, と発表した。
 両社はこれまでに持田が開発・販売している天然型インターフェロンβ製剤 「IFNβモチダ」(一般名:インターフェロン ベータ)を1994年4月から, また高脂血症及び閉塞性動脈硬化症治療剤 「エパデール カプセル300」(一般名:イコサペント酸エチル)を1996年11月から国内で並行販売に移した実績がある。
 両社はともに循環器分野を得意としており, 並行販売が相互に利益をもたらすとともに学術的にも治療に貢献する成果を有している。

血液スクリーニング領域で提携契約
ジェン・プローブ
カ イ ロ ン

 ジェン・プローブ社(中外製薬の100%米国子会社)と米国カイロン社は, 血液スクリーニング領域及び診断領域製品の開発・製造・販売に関する提携契約を結んだ, とこのほど発表した。
 契約によると, カイロン社は同社のC型肝炎ウイルスの特許, HIV 特許及びジェン・プローブ社の核酸増幅, 核酸プローブ検出, 2項目同時検出の特許技術を用いた製品の販売を行う。 また, ジェン・プローブ社は血液スクリーニング及び診断に用いる世界初の DNA プローブ用全自動測定装置の開発を本年度中に終了するが, カイロン社の感染症血液スクリーニングの経験と合わせて両社はまず初めに, 血液スクリーニング用 HIV-1/HCV 同時検出検査の開発, 製造及びマーケティングを中心に取り組む。 本年度後半には全世界的な臨床評価を開始する予定。
 現在, 世界では年間5,000万の採血血液が取り扱われているが, 輸血血液/血漿製剤の安定性をより高める見地から, 既存の免疫学的方法に加え, 感度に優れたプローブ法が必要視されている。
 対象製品の日本での販売, 拡宣, 機器メンテナンス活動は, 中外診断科学(中外の100%子会社)とカイロン(カイロン社の日本法人)が行うことになっている。

抗不安薬を米P&U社にライセンス供与
明 治 製 菓
ニューロサーチ

 明治製菓とデンマークのニューロサーチ社(NS 社)は, 両社が共同研究で開発した抗不安薬 ME3127/NS 社コード NS2710を, 米国ファルマシア・アップジョン社(P&U社)にライセンス供与した, とこのほど発表した。
 ME3127/NS2710は, 脳内の神経伝達物質 GABA(ガンマ・アミノ酪酸)に対する特異的な受容体に作用することにより, 従来の代表的な抗不安薬であるベンゾジアゼピン系薬剤と比較して鎮静作用, 運動失調, 健忘症状を起こしにくく, より優れた治療薬として期待されている。 現在, 海外でフェーズII試験が行われている。
 今回の契約により, P&U社は北米及び欧州各国における独占的実施権を獲得した。 日本及びアジアは明治製菓, 北欧及びバルト諸国は NS 社のテリトリーとして, 今後3社は協調してそれぞれのテリトリーで開発・販売を進めていく。

MR 活動支援で新型ノートブックパソコン導入
シェリング・プラウ

 シェリング・プラウは, MR(医薬情報担当者)活動支援システムとしてパソコンによる 「STEPS」 を1991年から導入してきたが, このほど最新型のノートブックパソコンと旧システムの置き換えを全国的に完了した。
 新しいシステムは 「STEPSII」 と名付けられ, 情報分析機能が大幅に向上された。 例えば日報に入力した活動内容を顧客情報として蓄積され, 必要な時に顧客リストから検索, 抽出することが可能となる。 また, 本社ホストコンピュータから入手した実績情報を MR 本人が自由に分析できる機能が付加された。
 今後はドラッグインフォメーションや文献情報を搭載し, 顧客ニーズに密接に対応するシステム構築を予定している。

情報活動を委託する新会社を設立
日 本 化 薬

 日本化薬は6月1日付で, 100%出資(1億円)の新会社 「日本化薬メディネット(株)」 を設立した。
 新会社は, 日本化薬が製造・仕入・販売する医療品の, 中小病院や開業医, 定額制の医療施設及び調剤薬局などに対する情報提供活動と情報収集活動を委託するもので, 日本化薬は新会社に対し, これらの活動の対価として業務委託費(プロモーション・フィー)を支払う。
 当初は首都圏, 京阪神圏, 名古屋, 福岡の都市部の限定地域でスタートするが, 順次全国展開を進める。 なお, 地域医療や在宅医療のニーズが高まる中で, 医療ビジネスを新規事業として具体化することも目的の1つにしている。
 本社は〒102-8172 東京都千代田区富士見1-11-2 東京富士見ビル1F, TEL 03-3237-5436, FAX3237-5437

在宅介護者向けの小冊子を無料配布
ファイザー製薬

 ファイザー製薬はこのほど, 在宅介護が必要な高齢者及び家族向けの小冊子 「ぽかぽか日記−感染症予防のための在宅介護」 を発行, 病医院から在宅介護の必要な患者に無料配布してもらう。
 同社は, 感染症の啓発活動として 「感染症の逆襲−ファイザー製薬の挑戦」 キャンペーンを実施しているが, 今回の冊子もその一環として作成されたもの。 内容は 「高齢者にみられる感染症とその原因」 を中心に, 清潔な環境づくり, 食事の世話, 衣類・寝具交換, 入浴・部分浴, 床ずれの予防など具体的な介護のハウツーをイラストでまとめ, 注意すべき予防のポイントも分かりやすく紹介している。
 また, 「困った時の在宅介護の支援サービス・相談窓口」 などの情報も盛り込まれている。 A4判, 36頁
 問い合わせ先はTEL 03-3344-7214

「サールリサーチフェローシップ」 を3氏に贈る
日本モンサント

 米国サール社が創設した第5回サールリサーチフェローシップの受賞者3氏が決まり, このほどフェローシップ事務局の日本モンサントから助成金並びに賞状が贈られた。 助成金は各受賞者にそれぞれ年間25,000ドルが2年間にわたり交付される。 受賞者は以下の通り(敬称略)。
 同フェローシップは, 免疫, 炎症, 動脈硬化領域及び腫瘍学として日本国内で実施される基礎研究に限り, 年齢35歳以下の若手研究者を対象とした研究助成制度で, 1994年4月から助成金交付が始まった。
◇日比正彦(大阪大学医学部腫瘍病理助手):研究テーマ 「免疫細胞の増殖分化におけるサイトカイン受容体 gp130の役割の解析」
◇山形哲也 (東京大学医学部第3内科医員):同 「ICSAT 遺伝子のリンパ球機能・分化・腫瘍化における役割の解析」
◇石崎敏理(京都大学医学部神経細胞薬理学助手):同 「動脈硬化発症における Rho 標的たんぱく質 Pho-associatedkinase の関与の検討」

第17回医学記事賞に5テーマを選定
ファルマシア・アップジョン

 ファルマシア・アップジョンはこのほど, 「第17回ファルマシア・アップジョン医学記事賞」 を選定した。
 同賞は, 一般の読者を対象とした全国の新聞108紙の1997年4月から1998年3月までの1年間の掲載記事の中から, 医学・医療に関連した啓発性の高い記事を選んで表彰するもの。 入賞者には盾と賞金20万円, 特別賞受賞者には盾と同50万円がそれぞれ贈られた。
◇特別賞 「いのち長き時代に」:朝日新聞(東京)
◇同   「いのちの海図」:信濃毎日新聞
◇入賞  「いのち見つめて」:読売新聞(大阪)
◇同   「もっと知りたい」:朝日新聞(大阪)
◇同   「待ったなしの介護保険」:山形新聞

超音波検査用造影剤を米社から導入
山之内製薬

 山之内製薬はこのほど, 米国イマルクス社から超音波検査造影剤 YM454の日本及びアジア地域での販売権を取得, 臨床開発を開始したと発表した。
 超音波検査法は装置が安価で, リアルタイムに画像診断できることなどから普及率が高い反面, 画像の読影や鮮鋭度の面で難点もあり, 今後は造影剤を用いた画像の改善が期待されている。
 YM454は, パーフルオロプロパンを脂質膜でくるんだ赤血球よりも小さい微小気泡で, これを静注することで血流を可視化する。 これにより血液灌流情報の画像化も可能になるため, 心筋梗塞や狭心症などの画像診断が大きく飛躍し, これまでの放射性同位元素を用いた核医学に置き換わるものと予想されている。
 欧米ではデュポンファーマシューティカル社がライセンシーとして開発しており, 近く申請する予定という。


◇ファルマシア・アップジョン代表取締役を新任=9月15日付で, ローレンス J. ペイン氏は代表取締役へ就任することが決定した。 同氏は1993年3月に日本アップジョンの代表取締役社長及びアップジョン ファーマシュウティカルズ リミテッドの会長を歴任し, ファルマシア社との合併後は, 同社のラテンアメリカ医薬事業担当副社長だった。 前代表取締役ヤン・ヘイニオ氏は, 同社の世界医薬品事業担当副社長に就任する。
◇山之内製薬:WOWTAB 製剤開発契約を締結=米国子会社・山之内シャクリーファーマはこのほど, 米国ジョンソンアンドジョンソン・メルク社と山之内開発の口腔内崩壊錠 WOWTAB(水なしで飲める錠剤)技術を用いた製品開発の契約を結んだ。
◇日本商事:子会社を営業休止=このほどジェネリック医薬品の販売子会社(株)メディカルニッセイの営業を休止した。 今後の事業活動は日本商事とホシ伊藤が継承する。 問い合わせ先はTEL 06-942-6192
◇大日本製薬:24時間 FAX サービスを開始=このほど医療機関等向けに医薬品情報を FAX で提供する 「P-クイック24」 を開始した。 夜間・休日を問わず情報が取り出せるが, パスワードが必要なので当サービスを説明したパンフレットを薬事部(TEL 06-203-5336, FAX06-203-2086)まで請求のこと。
◇日本ベーリンガーインゲルハイム:医薬品情報の24時間 FAX サービス開始=このほど同社製品に関する情報を24時間体制で提供する FAX サービス 「日本ベーリンガーインゲルハイム FAX BOX」 を開始した。 利用に際してはパスワードが必要である。 パスワード登録方法を記載したパンフレットの請求, その他の問い合わせは, TEL 0727-90-2181(学術部学術業務課)へ。
◇鳥居薬品:24時間 FAX サービス開始=このほど医療機関向けの医薬品情報 FAX サービスを始めた。 「トリイ FAX 情報サービス」 に関する資料請求は, TEL 0120-31-6834, FAX03-5203-7356の学術部お客様相談室まで。
◇大塚製薬:点眼液の特許侵害訴訟で勝訴=スペインのラボラトリオス・クシ社を相手どり, 塩酸カルテオロール点眼液の販売のための製造・輸入行為の停止と損害賠償を求めた提訴で, バルセロナ地裁と同上級裁でともに申し立てを認める判決が下されたあと, 最高裁への相手側の上告いかんが注目されていたが, 上告が不継続となったことで, このほど勝訴が確定した。 塩酸カルテオロールは緑内障治療用の大塚のオリジナル製品。
◇帝人:「安全・環境報告」 を発刊=第2回目の1997年版をこのほど発行した。 中長期目標の 「帝人地球環境憲章」 の一環として発行しており, 1997年度には社内の安全, 健康, 環境の管理体制を一新するなど, 全社横断的な活動を強化している。
◇藤沢薬品:グッドライフフォーラムの小冊子発行=藤沢薬品は, 「ウエルカム高齢化社会」 という統一テーマで, 豊かで健やかな高齢化社会を送る一助にと各地で講演会を開いているが, 第2回の 「ボケないための秘訣を探る」(平井俊策群馬大学名誉教授・東京都立神経病院院長)などの講演内容をまとめた小冊子を発行した。 問い合わせ先はTEL 06-206-7857
◇大鵬薬品:「TAIHO 癌ネット」 ホームページを一新=昨年7月に開設以来, 1年を経過したため一部内容をリニューアルした。 特に新着情報がこの1年間で約300件蓄積されたので, 今回からキーワードで検索が可能となった。 
  ネット登録が必要で, 登録用 URL は http://www.taiho.co.jp/index.html


新 発 売

高カロリー栄養食
「テルミールソフト」
テ ル モ

 テルモはこのほど, 高カロリー栄養食 「テルミールソフト」 を発売した。
 アップルヨーグルト味の流動タイプ, リキャップできるチアーパック入りで小分け利用できる。 1パック300kcal/200gと少容量で高カロリー摂取が可能であり, また5大栄養素がバランス良く配合されている。 食欲のない場合や, 液体食から固形食へ移行する際の補助食としての利用に適している。 価格は300円。

抗悪性腫瘍剤(代謝拮抗剤)
「アフトエフティカプセル」
ヤ ク ル ト

 ヤクルトはこのほど, 抗悪性腫瘍剤(代謝拮抗剤)「アフトエフティカプセル」(一般名:テガフール・ウラシル)を発売した。 主成分のテガフールは, フルオロウラシル(5-FU)のマスクドコンパウンドで生体内で徐々に5-FU に変換され, 細胞内でリン酸化されて活性物質となる。 そして RNA 機能障害と DNA 合成阻害の2つの機序により抗腫瘍効果を発揮する。 また, 5-FU の生体内分解を阻害する成分としてウラシルが配合されているので, 腫瘍組織内の5-FU 濃度が正常組織に比べ長時間高濃度に維持され, 抗腫瘍効果が増強されるのが特長。
<薬価>120カプセル/39,312円, 720カプセル/235,872円

経口ゼリー剤
「ラグノスゼリー」
三和化学研究所

 三和化学研究所はこのほど, 経口ゼリー剤 「ラグノスゼリー」(一般名:ラクツロース)を発売した。 明治乳業とそのグループ内の大蔵製薬が開発した製品。
 同剤は, 高アンモニア血症, 産婦人科術後の排便・排ガス促進に用いられる。 1回服用量がラクツロースとして6.5〜19.5gと多いが, ゼリー化して服用しやすくしてある。 また, 室温で保存でき, スティック包装なので携帯にも便利。 明治乳業が保有するゼリー製造技術をもとに, 大蔵製薬はさきに経口ゼリー剤専用の小田原工場を新設しており, 今後, 三和化学研究所としても高齢者などが最も服用しやすい剤形とされる経口ゼリー剤に特化した事業展開を目指している。
<薬価>1g/5.10円(1包16.05g)

吸入式喘息治療薬
「アルデシン100」
シェリング・プラウ

 シェリング・プラウはこのほど, 吸入式喘息治療薬 「アルデシン100」(一般名:プロピオン酸ベクロメタゾン)を発売した。
 同薬は, 同社のステロイド吸入剤 「アルデシン」 ライン(アルデシン, アルデシンミニ鼻用, アルデシン AQ ネーザル)の4番目の製品。 1回噴霧中にプロピオン酸ベクロメタゾンが従来のアルデシンの2倍の100mcg 含有されているため, 吸入回数が半減でき, 患者の負担を軽減させる利点がある。 なお, 同薬は共和薬品工業(大阪市淀川区)から導入したもの。
<薬価>9mg7.7g1瓶/1,319.10円

B型肝炎ウイルス遺伝子測定用
「DNA プローブ 『中外』 −HBV」
中外診断科学

 中外診断科学はこのほど, B型肝炎ウイルス遺伝子測定用 「DNA プローブ 『中外』 −HBV」 を発売した。
 本製品は中外製薬の米国子会社ジェン・プローブ社が有する遺伝子増幅技術と特定遺伝子検出技術を応用し, 中外と中外診断科学が共同開発したもので, B型肝炎ウイルスを3.7LGE/mL(5,000コピー/mL)まで高感度の定量が可能という。 この特長によりB型肝炎・キャリアにおける肝炎の増悪を早期に予知でき, さらに HBe 抗原陰性B型慢性肝炎の病態把握も可能になるなど, 治療効果の指標として大きく役立つものと期待されている。
 価格は1キット(96テスト)/25万6千円。
 問い合わせ先はTEL 03-3273-0881

mRNA 精製キット
「MACSmRNA アイソレーションキット」
第一化学薬品

 第一化学薬品は, mRNA 精製キット 「MACSmRNA アイソレーションキット」 を, このほど発売した。
 遺伝子工学実験では, ノーザンハイブリダイゼーションやドットブロットハイブリダイゼーション, cDNA ライブラリー作製が日常的に行われるが, そのための基本的操作の1つに組織や細胞から mRNA を抽出・精製する操作がある。 このキットを用いることで高純度の mRNA を簡便・迅速(最短15分)に抽出・精製することが可能となる。 なお, 同製品は血液細胞の分離などで広く用いられている磁気細胞分離システム(MACS システム)のメーカー, ドイツのミルテニーバイオテク社が開発したもので, 第一化学薬品が輸入販売元となる。 価格は87,000〜146,000円。

超音波イメージングカテーテル
「ディスカバリー」
ボストン・サイエンティフィックジャパン

 ボストン・サイエンティフィックジャパンは, 超音波イメージングカテーテル 「ディスカバリー」 を, このほど発売した。 同品は血管内超音波画像診断に用いるもので, 同社の従来品に比べてカテーテルプロファイルが細く, 欧米人より血管の細い日本人に適した構造に作られているのが特長。 血管内超音波診断は, これまでのアンギオグラフィというX線冠動脈造影だけでは観察できなかった血管内の組織形状も容易に把握することが可能となった。 そのため心筋梗塞や狭心症における PTCA 施術時の診断には欠かせないものとなっている。
 価格は1本22万円。
 問い合わせ先はTEL 03-5322-3740

医療用X線フィルム用卓上型自動現像機
「レチナ100プロセッサー」
処理薬品
「レチナ現像液・定着液・スターター液」
クラヤ薬品

 クラヤ薬品はこのほど, 医療用X線フィルム用の卓上型自動現像機 「レチナ100プロセッサー」 及びフィルム処理薬品の販売を開始した。 同社は昨年7月からドイツのフォトケミッシュヴェルゲ社製の 「レチナX線フィルム」 を発売したが, 今回レチナ現像液・同定着液・同スターター液などの処理薬品も取り扱うことになった。
 レチナ100プロセッサー (藤本写真工業製) は, 卓上型でも処理時間は120秒というハイスピードで, 米国, ドイツなどの安全基準をすべてクリアした安全設計が特長。
<価格>レチナ100プロセッサー1台/140万円
 問い合わせ先はTEL 03-3253-8166

万有ゆめシリーズ
慢性腎不全患者用の2製品発売
萬有エー・エス・シー

 萬有製薬は, 「万有ゆめシリーズ」 として慢性腎不全患者のための 「ホワイトシチュー」 「切り昆布煮」 の2製品を, このほど萬有エー・エス・シーから発売した。
 同社は1994年10月に, たんぱく質・リン・カリウムを低く抑えた主食の 「万有ゆめごはん」 を発売, 1997年4月にレトルト食品の 「ビーフシチュー」 「中華丼」 「南蛮丼みそ風味」 「ひき肉カレー」 「すき焼き風丼」 「ひじき煮」 の6品目を発売してきた。
 今回の2品目も, たんぱく質を6gと3gに調整し, 塩分・リン・カリウムを抑えた慢性腎不全患者向けのもので, おかずとしての選択の幅を広げた。 商品は自宅まで直送され, 送料はいくつ注文しても全国一律600円。
<価格>レトルト食品 各10袋入り/2,300〜3,500円
 問い合わせ先はTEL 0120-157-140(土・日・祝除く)

紙容器入り濃厚流動栄養食
「カロリアン−Lミニ」
「カロリアン−L1000」
ヤ ク ル ト

 ヤクルトはこのほど, 紙容器入り濃厚流動栄養食 「カロリアン−Lミニ」 「カロリアン−L1000」 を発売した。
 同社はこれまでに缶入り液状タイプのカロリアン−L, 紙容器入りカロリアン−L300を発売してきたが, 今回取り扱いが便利なミニタイプと, 大容量タイプを追加して患者の様々なニーズに対応した。 飽きのこない風味で, ビフィズス菌増殖因子のガラクトオリゴ糖, 便秘改善が期待できる食物繊維を配合している。
 「カロリアン−Lミニ」 は, 125mL紙容器入り, ストロー付きで扱いやすい。 価格は120円。
 「カロリアン−L1000」 は, 1,000mL紙容器入り, リキャップ付きのため, 小分け使用に便利。 価格は800円。
 問い合わせ先はTEL 03-3574-8920


◇大正製薬:「パルクス注」 に効能追加=プロスタグランジンE1製剤パルクス注について, このほど 「経上腸間膜動脈性門脈造影における造影能の改善」 の効能が追加された。 同注は血管拡張, 血小板凝集抑制作用があるが, 今回の追加効能は, 門脈を造影する際に血流の少ない上腸間動脈の血流を増やし, 鮮明な影像を得るために血管拡張剤として注入が認められたもの。
<薬価>5μg1mL1管/5,329円, 10μg2mL1管/9,115円
◇藤沢薬品:「プログラフ」 をイタリアで発売=9月中旬から 「肝・腎移植における拒絶反応の予防並びに臓器移植において他の免疫抑制剤が無効な拒絶反応の治療」 を適応症として発売される。 イタリアでの発売は世界で23番目, 欧州では12番目。


海 外

新インスリン投与システムで米社と開発契約
ノボ ノルディスク

 ノボ ノルディスクは, 米国アラディム社と吸入による呼吸器インスリン投与システムの共同開発契約を結んだ, とこのほど発表した。
 この開発プロジェクトは, アラディム社の呼吸器薬剤投与システム 「AERx」 を基本とするもので, 局所的に肺を経由して全身に一定単位の薬剤を投与するため, 電子吸入特許によってエアゾル化したシステム。 患者はどんな状況でも正確にインスリンの投与量を調整できるのが特色。
 契約では, ノボ社は糖尿病以外の2つの治療分野(未公表)の薬剤投与技術の開発を行うことも認められ, これらの開発プログラムから生じるすべての製品について, 全世界での販売権を独占的に取得する。
 一方, 契約の1部ではノボ社はアラディム社の新規発行株式1,000万ドルを500万ドルずつ2回にわたり購入し, プログラム開発コスト全額を負担する。 アラディム社は新システム販売による総利益の1部を受け取ることになっている。 アラディム社は注射剤治療を減らす目的で新しい呼吸器投与システムを開発している企業。

中国青島市の最新鋭焼却炉建設で寄付
ノバルティス
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ

 ノバルティスとチバ・スペシャルティ・ケミカルズの両社はこのほど, 中国の青島における化学品廃棄物の高温焼却炉建設費の一部として, 250万スイスフラン(約2億円)を寄付する合意書を青島市当局と交わした, と発表した。
 合意書では, 両社の寄付と市当局の出資によりプロジェクトを完成させることになっており, 焼却炉の設計, 運転, 維持に関しては中国側が責任を持つ。 排出ガス制御性能の高い最新鋭の焼却炉としては中国初の設備という。
 ノバルティスは, 現在中国にヘルスケアやアグリビジネス及び栄養食品などの5つの合弁事業を運営しており, チバ・スペシャルティも青島で本年オープンの染料工場や既存の顔料工場など, 2つの合弁事業を有している。


団 体

「ホスピタルショウ'99」 は7月7〜9日に開催
(社)日本病院会, 日本経営協会

 (社)日本病院会, 日本経営協会主催の 「国際モダンホスピタルショウ'98」 が7月8日から3日間にわたり, 東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた。 同ショウへの出展社数は216社, 会期中の来場者は54,100人といずれも過去最多であったことが, このほど事務局から発表された。 参加国も14カ国・地域40社と国際色が一段と豊かになった。
 なお, 同ショウ'99は, 1999年7月7日(水)〜9日(金)の3日間, 東京ビッグサイト西棟で開催する予定。 
  問い合わせ先は日本病院会TEL 03-3265-0077, 日本経営協会TEL 03-3403-8615, 1330

女性の保健向上の研究助成で公募
(財)赤枝医学研究財団

 (財)赤枝医学研究財団は, 女性に関する不定愁訴の成因から予防に至るあらゆる分野の研究助成対象を公募することを決め, このほど募集要領を発表した。
 研究テーマは,
 〈1〉女性の不定愁訴に結びつくと思われる研究
 〈2〉女性の保健向上に関する研究
 −で, 独創的で将来の発展を期待し得るもの。
 さらにこれらの研究を海外で行うものへの助成や, 海外に在住し研究のために来日する者及び研究発表のために来日する者への助成もある。
 応募者は個人またはグループ(8名以内), 助成は1年間とする。 助成金は研究1件につき100万円以下5件以内とする。
 応募者は所定用紙で事務局宛申し込むと同時に, 応募論文(400字詰め用紙3枚程度)・推薦書, 履歴書, 主要論文(過去5年以内に発表のもの, 3編以内), 以上のコピー13部を添付する。 公募期間は10月末日まで。
 申込先は〒106-0032 東京都港区六本木6-11-35-201号(財)赤枝医学研究財団事務局。 TEL 03-5410-2751

特許期間延長制度の改善を要望
日本製薬工業協会

 日本製薬工業協会はこのほど, 「特許期間延長制度に関する要望書」 を特許庁長官宛に提出した。
 同制度は導入以来10年を経過したが, その間に医薬品の研究開発環境は大きく変わり, 同制度が実態に沿わなくなっているとして改善を要望した。
 要望書によると, 協会加盟85社の実態調査では医薬品特許の保護期間は1996年の時点で, 平均9年2カ月であり, 実質的保護期間の10年に満たず, 近年さらに漸減傾向が著しいとしている。
 例えば過去10年間に承認された新薬特許約250件のうち, 49件(約20%)は延長期間が2年未満であるとして期間延長が認められず, 5件は特許期間満了前6カ月未満であるとして期間延長は認められなかった。 また, 95件(約40%)は特許侵食期間が5年以上であったのにかかわらず, 5年を限度とする延長しか認められなかった, などの実態が分かった。
 欧米及び韓国には2年未満や6カ月前の足切りのような制度がなく, また, 医薬品の承認時点によって期間延長の利益が左右されるなど, 国際的な不公平を招いているとしている。 このため, 2年未満などの足切りの廃止, 最大延長期間5年の上限枠の廃止を要望している。


◇注射薬配合変化予測研究会:第14回研究会を開催=来る11月7日(土)14:30〜18:00, 東京都千代田区北の丸公園2-1 科学技術館ホールで開く。 参加費は2,000円(非会員は3,000円), 参加申し込み締め切りは10月30日(金)。 問い合わせ先は〒990-2331 山形市飯田西2-2-2 山形大学医学部附属病院薬剤部内注射薬配合変化予測研究会事務局 東海林 徹。 TEL 0236-28-5821
◇東京医薬品工業協会:「東薬工50年の歩み」 を刊行=40年の歩みに続く同協会創立50周年史。 「これからの医薬品産業の方向について」 の座談会をはじめ, 最近10年の動き, 委員会等の活動が詳述されている。


新 刊

「製薬協30年の歩み」
 −最近10年間を中心として−
日本製薬工業協会

 1968年に発足した日本製薬工業協会は, 30周年を迎えたのを機に, このほど30年史を刊行した。
 1988年に20年史を発行したあと, 今回はその後の10年間を中心に編集された。
 巻頭は 「最近の10年間を顧みて」 の座談会(内藤祐次氏ら4氏)。 次いで 「製薬協の活動と課題」 として企業倫理委, 流通適正化委など8つの各委員会による活動報告, 並びに製薬協事務局によるその他委員会活動の模様が集録されている。
 巻末には 「製薬協活動の変遷」 が一覧できる図表や 「年表」 も付されている。
 B5判, 158頁, 問い合わせ先はTEL 03-3241-0326

「すぐわかる診療報酬'98」(110問110答)
 −医科&調剤等医療費の仕組み−
仲野 豊
尾濱 浩  共著

 昨年導入された外来患者の薬剤費1部負担など健保法改正のあとを受けて, 診療報酬の平成10年度改定の各種データや基礎資料を組み直した'98版。
 新たに560項目以上の索引を設け, 図表も豊富でどこからでも読み始められるのが便利。 また, 施設基準などによる病院の体系化もなされ, 病診機能連携時の紹介先を把握できる内容になっているのも新刊の特色。
 そして何よりも患者自己負担の拡大や情報開示という流れの中で, 明日に向かって大きく変わろうとしている情勢を的確に捉えて編集している姿勢がうかがえる。
 B5判, 270頁, 定価4,000円(税別), ユート・ブレーン刊

「アレキシサイミア」
 −感情制御の障害と精神・身体疾患−
グレアム J. テイラーほか 著
福西勇夫 監訳

 歴史的に感情と精神的・肉体的健康との関係について, 多くの学者, 研究者による発表報告が活発に続いてきた。 この20年余りは, 脳のメカニズムの理解が進み, 感情の性質や機能の評価法が作られ, 身体的・精神的疾患と制御されない感情との関係の実証研究も行えるようになった。 アレキシサイミアとは感情制御の困難さを反映する概念で, 「不安と抑うつが長年にわたって続き, 人生に喜びを感じられない」, 「心の中を生き生きと語ったり感情をこめて話したりできない」 など様々な身体的・精神的疾患の危険因子になり得ると考えられている。 そしていまや心理学, 神経生物学, 精神分析, 心身医学, コミュニケーション科学など多彩な分野の学際的活動となっている。 本書はこうした学際的活動の理論的モデルやリサーチによる新しい臨床的見地から, 一部の身体・精神的疾患は本質的には感情制御の障害であることを再概念化する方向性を示すことが目的, と著者は述べている。
 内容はそれにふさわしく感情制御に関する今日の理論の全体像から解き明かし, アレキシサイミアの構成概念の定義, 評価法, 実証研究, さらに疾患の精神療法のいくつかの方法や将来展望が懇切に解説されている。
 A5判, 420頁, 定価4,800円(本体), 星和書店刊





▲このページの上へ