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CLINICAL CALCIUM 2018年4月号(Vol.28 No.4)

p7(457)


特 集 牛乳・乳製品と骨 Preface


巻頭言 ~牛乳と骨~

Kazuhiro Uenishi
上西 一弘

女子栄養大学栄養生理学研究室 教授


 牛乳はカルシウムを多く含むことから,骨の健康に良い食品として取り上げられることが多い。特に日本人はカルシウム摂取量が少ないことから,その有用性は高いと考えられる。しかし,近年牛乳飲用量は減少傾向にあり,その結果カルシウム摂取量も減少傾向にある。今回の特集では,あらためて牛乳と骨をテーマに,最新のエビデンスを基に各分野の専門の先生方にご執筆をいただいた。
 Reviewでは,まず岡山県立大学保健福祉学部栄養学科の久保田恵先生と大阪医科大学衛生学公衆衛生学の玉置淳子先生に,それぞれの立場から牛乳・乳製品と骨についてレビューをお願いした。両先生には最新の情報を整理いただき,非常に有用なものとなった。次いで上西が日本人の食事摂取基準2015年版をもとに,カルシウム摂取の年齢別推奨量について解説を行った。
 Seminarでは牛乳・乳製品の栄養学的価値として,女子栄養大学栄養学部の石田裕美先生に栄養学的な視点から検討した,牛乳・乳製品の価値について,エネルギー・栄養素の観点および,食事の観点からまとめていただいた。大妻女子大学家政学部の青江誠一郎先生には,牛乳カルシウムの特徴として,牛乳のカルシウムは吸収率が高いと報告されているが,その根拠について解説いただいた。
 Topicsでは愛媛大学大学院医学系研究科薬理学の茂木正樹先生に,牛乳・乳製品と認知機能として,久山町での知見を含めて,認知症に対する牛乳・乳製品の予防効果について解説いただき,女子栄養大学栄養学部の石田裕美先生には,牛乳・乳製品と和食-乳和食というテーマで日本人の食事への牛乳の取り入れ方とその効果について解説いただいた。森永乳業株式会社 研究本部 素材応用研究所の境洋平先生には,ラクチュロースと,その骨に対する働きについて紹介いただいた。また上西が骨量獲得の重要な時期である中学生・高校生の時期の牛乳摂取の意義について紹介した。
 Therapyでは株式会社五頭の小林奈穂先生に,学校給食における牛乳提供の違いと,骨量の関係について,常葉大学健康プロデュース学部健康栄養学科の野末みほ先生に学校給食における牛乳提供の栄養学的な意義について紹介いただいた。最後に雪印メグミルク株式会社 ミルクサイエンス研究所の瀬戸泰幸先生には,「乳塩基性タンパク質(MBP®)」と,その骨に対する働きについて紹介いただいた。
 今回の特集は,非常に幅広い分野にわたって,現時点での牛乳と骨に関する最新の情報を提供してくれるものである。読者の皆様のお役に立つことができれば幸いである。





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